毎年、恒例のCBファミリー・クリスマス・ディナー&パーティが、全国から集まった300人のメンバーで今年も盛大に催されました。スタッフを中心にした、このイベントの日記を紹介します。
 ものを作ることには、楽しさの他に、感動や学びや、人生における大切なモノが、その過程においてちりばめられているものです。
 この日記には、スタッフや見た人たちの感想の他に、そうした要素が隠されているはずです。長い一日をつづった超大作ですが、どうぞ、ごゆっくりお楽しみ下さい。
佐藤美保 (製作チーフ担当)

 今年のクリスマスは、ホテルとの交渉から始まりました。パーティーの日にちが平日の12/25(木)しか取れなかったことと、今年から値上げすると言われたからです。
 ホテルから出された見積もりを見ると、50万円も値上げされていました。営利目的は一切ないパーティーです。いつもギリギリの予算でやってきているので、これを見て卒倒しそうになりました。同時に、ホテル側に対して、なぜ?どうしてこんなひどいことをするんだろうという怒りのようなものも感じていました。
 ホテルの担当者に、佐藤理恵さんと2人で交渉にいくことになりました。不安でいっぱいの中、荒木会長からアドバイスがあり、全国にこのパーティーを楽しみにしている人たちがたくさんいることや、パーティーの主旨を、誠意を持って話してくるようにと言われました。
 最初は硬い表情で緊張した顔付きだったホテルの担当の三瓶さんが、話をするにつれだんだん表情が柔らかくなり、なんとかしようと考えてくれている様子が感じられました。とにかく三瓶さんからの連絡を待つことになり、数ヶ月後、ようやく日にちが12/27(土)に決定しました。
 でも肝心の、予算の交渉は終っていません。
 三瓶さんの変化を自分なりに感じたものの、必要経費を計算してみると、どう考えても、今回はチケットの値上げなくしてパーティーをするのは難しいだろうと感じていました。
 交渉に行く数日前、そんな不安な気持ちを、荒木会長にぶつけてしまったのです。
 「お前は、相手の気持ちが何も分かっていない!」と、会長にひどく叱られたのですが、その意味が、担当の三瓶さんに会ってはっきりと分かりました。こちらからはまだ何も言ってもいないのに、最初の見積もりから、かなりの金額まで値下げをしてくれたのです。
 私は想定外の状況に信じられなくて、ただただビックリするばかり。
 双方の納得がいく金額で交渉を終えることができました。誠意をもって話し、パーティーの主旨を理解してもらえれば人は変わるということを、荒木会長だけは分かっていたんです。
 その後の三瓶さんの変化をみて、どんな場合でも、情熱をもって、誠意をもって気持ちを伝えることが大事なんだと実感しました。同時に、人のやさしさにも感動しました。

司会 五十嵐美智代
 11月末のある夜、私はいつものように仕事場から帰宅するため茨城県大洋村の美しい星空の下を自転車で走っていました。その時荒木先生からお電話をいただいたのです。「クリスマスなんだけど」「はい...。」「今年司会だから。」.....えーーーっっっ!
 そのあとパートナーは秋山くんだと言われ、えーーーっっっ!と、二度びっくり!早速に電話してみると、秋山くんも同じ状況らしく、至上最大に驚きあわてていました。
 秋山くんも私も、クリスマスには何回も参加させていただいていますが、裏方のお手伝いをさせてもらっていたので、まさか表舞台の司会だなんて!全く想像もしていませんでした。
 それから時々用もないのに秋山くんと電話で連絡をとりあうのですが、そのたびに「ど、どうしよう。美智代ちゃん...」とあまりにも緊張し、不安げな秋山くん。しっかりしなくてはと徐々に母心が芽生えていったのでした。
 クリスマスバーティーの打ち合わせに参加させていただき、パーティーの進行表にそって荒木先生が細かくお話をしてくださるので、とにかくメモ!メモ!メモ!それをもとに台本を書いて先生に見ていただき、たくさんアドバイスをもらいました。
 クリスマスイブの24日の夜中に秋山くんが大洋村に来てくれ、二人で台本を手にして、司会の練習をしました。
 パーティー当日、次々と出演者の方々が会場入りされ、緊張感が高まっていきます。「秋山くん、早くタキシードに着替えて!」うろうろしている秋山くんに声をかけたりしているうち、チーフの美保ちゃんを中心にリハーサルが進行していきます。
 そんな中、荒木先生が会場入りされ、気持ちが少しほっとします。....秋山くんはというと緊張してそわそわ、気もそぞろ。
 ふと時計を見るともう開場の時間!?開演まであと30分です。「ヤバイ....緊張MAX。いとしのMAX」とつぶやく秋山くんと、舞台のそでで、「がんばるゾ、オーッ!」と声をかけ合って、さあ開演です。
佐藤理恵(舞台製作)
 品川パシフィックホテル「万葉の間」の会場裏の重い搬入扉が朝10時に開く。それぞれの車が9時前から到着し、扉が開いた瞬間に搬入できるよう、車から荷物を下ろし準備します。
 照明の加納実さんの車、音響の五井淵実さんの車が到着した。二人はこのCB Family Xmas Partyでは、唯一プロのスタッフです。毎年必ず、来てくれていて10年以上になります。
 いつだったか、どうしてプロの方が忙しい時期にこんな一生懸命してくれるのですかと聞いたとき「Familyだから」と答えてくれたことがありました。
 車から照明の機材を下ろしている時「あれ?・・いつもよりも荷物が多いぞ?・・荷物が多いということは、照明が今年は更に綺麗になるっていうことかな!」と興奮して来ました。
 私は、加納さんの照明の大ファンで、クリスマスパーティーを友達に伝えるときに照明が凄く綺麗だからということを必ず言うくらいです。毎年綺麗な照明なのに、今年は更に!?と思うと嬉しくて落ち着きません。
 なんとか搬入が終わり、それぞれが準備し、リハーサルが始まっています。
 たしかに舞台の上には照明が10機ふえていた!いろいろなリハーサル中、その照明は点いてはいるけれども、10機の照明が増えた・・という感じにはならい。
 こんな感じなのかな、、、、と思っていたら!!!荒木バンドのリハーサル、先生が「傷だらけの栄光」を唄いはじめたとたん、10機の照明が色とりどりリズムにのりながら光る!光る!光る!これか・・!興奮して加納さんのところに駆けて行き「この歌を考えて照明が増えたんですね!!!」と言うと、嬉しそうにニコニコしていました。
 加納さんには前もって荒木バンドの選曲された歌のCDを渡しているのでイメージされて来たんだなと思いました。さあ、本番です!

堀友成(舞台製作アシスタント)

 クリスマスパーティーのチケットを手に入れたので、今までの日記をすべて読みました。すると佐々木さんの日記に早朝、浦和から作業しているのに目がとまりました。家から目と鼻の先で作業しているんだと思い是非、手伝わせてほしいと志願しました。
 製作予算の関係で、例年よりも会場の時間が1時間遅いとのことで7時30分に武蔵浦和で佐々木さんと待ち合わせ(会社に行く時間より遙かに遅いので余裕でした)そして、ドラム台を積んでいざ会場へ。
 会場までは携帯の助手席ナビで案内、これが思った以上に的確にルートを案内してくれたので会場には早めにつきました。
 作業開始の時間になり、舞台のパンチカーペット張りをしました。しかし、すべてが初めての事何をどうすればいいのかわからないので佐々木さんの指示通りまず1枚が張り終えたところで舞台をみると「いったいどのぐらい時間がかかるのか。終わるの?」と思ってしまいました。
 でも、2枚目、3枚目と張っていくうちになれてきて午前中には終わりました。その後は、ほかの作業のお手伝いをしながらリハーサルをみましたがリハーサルも本番さながらで迫力がありみんなが体験できないことをできて、得した気分でした。
佐々木由喜雄(舞台製作)
 今年もこの日がやってきた。今年は大道具が少ないので、朝は1時間ほど余裕があった。初参加の堀さんと武蔵浦和で待ち合わせて、ドラム台用の引き枠などをいつものトラック(2t車)に積み込んだ。晴れてよかった。
 トラックを借りるようになってから雨に降られた記憶はないが、いつもそれが心配だ。このトラックには幌がないから。
 堀さんの、携帯による名ナビゲーションのおかげで、会場のある品川に着いたのは集合予定の1時間前。
 …と言っても、今年からホテルの都合上、朝からの会場入りが例年より2時間近く遅いので余裕はない。つまり午前10時からヨーイドンで、ステージにパンチカーペットを敷きながら、照明チームと音響チームの仕込みを同時にやるという『離れワザ』をやらなければならない。
 特に今年は照明の機材が多いらしく、照明の加納さんが静かに燃えているようだ。音響の五井渕さんも、美人のお嬢さんと一緒に颯爽と会場入りだ。
 10時、会場オープン。みんな一斉になだれ込む。
 「バトン降りてまぁす。頭、気をつけてくださぁい」「そこはまだカーペット敷いてませ〜ん」「こっちいいスかぁ?」「OKで〜す」…テキパキとしたプロの指示と間延びした素人の声が入り交じって奇妙な緊張感に包まれる。
 久住辰男隊長率いる素人軍団のカーペットチームは、照明、音響のプロチームの間で善戦した。結局、どうしてもカーペットが先に先に進まないと、すべてのセッティングは完了しないのだ。
 初参加の三人、堀さん、鈴木章浩君、渡辺一広君がヨレヨレカーペットと奮闘していた。そうこうしてるうちに佐藤理恵ちゃん率いる、背景のジョーゼットチームが参戦。ステージ上は、てんやわんや。初参加の村岡君と、フロアーに引き枠とコンパネを使ってドラム台を作り終えた頃に、どうにかカーペットが終わった。
 見に行ったら、全体が5センチ上手側にズレている? でも各コーナーは合っているのに・・久住隊長と首をかしげた。
 その時、堀さんが言った、「去年、左右交換しましたよね?」
 あっ!…久住隊長と目が合った。そうだ、微妙なサイズの違いやヨレ具合を合わせるために、去年は左右を交換したんだっけ!久住隊長も大きく頷いた。
 しかし、何で初参加の堀さんが知ってるんだ・・? 
 堀さんは、なんとHPに載っているここ4年間のクリスマスの日記を何度も読み返してチェックしていたのだ…堀さん恐るべし!
 ステージとしては問題ない事がわかってホッとしたところ、宮崎悦ちゃん、秋山直ちゃん達、パッションローズチームが今年もおシャレな看板を作り、仕上げにかかっている。
 看板吊り下げの補強材が、いつも不安定で気になってたので、看板をそうっとひっくり返してもらった。爪楊枝でパネルがつないであるのにびっくりした。しかし、強度など度外視したアイディアのユニークさはスゴイ。
 「その裏側に一本だけ角材(小割り)を横に通して、ガムテープで固定した方が安定しやすい…」と、後ろ向きで説明していたら、久住君の声「女性軍が誰もいなくなってますよ…」
 看板チームは、パッションローズチームでもある。その『消失』は鮮やかだった。残ったのは手の空いたカーペットチーム。あとはおまかせかヨ!
 その後、渋谷慶太さん、キャラメルマシーンさん、松元ヒロさん、荒木バンドとコーラスの皆さんが続々楽屋入りされた。
 本番での自分の担当はキャラメルマシーンのコーナーである。そのキャラメルの鈴木貞春君が作業中に話しかけてきた。
 「あのォ、佐々木さんと、同じツナギ着てるあの人にお願いがあるので、いいスか」
 青のつなぎを着た自分と久住君が二人で楽屋に入って行くと、鈴木君と相方のオダジ君がニコニコしながら待っていた。
 道具出しを頼まれたので、ハイハイOK…と思ったら続けて「出演してほしいんスよね」…。チャンバラをして剣を刺すという。
 いつもはお客様に手伝ってもらってる小芝居を、今回は、ツナギがいいので出きれば…との事。久住君はどうかなと思ったら、結構ノリノリだった。そう言えば10月、彼の結婚式の司会の時に感じたっけ。新郎…ひょうきんだな、って。
 時間が足りないはずなのに、リハーサルや段取り合わせも『なんとなく』順調に進み、例年になく楽勝かと思われた。が・・・。
プリあらグッズブース担当 山田恵美子
 今年でマジックグッズの担当をやらせていただいて3年、いつもはグッズ担当のリーダーである五十嵐美智代さんのお手伝いをしていました。今回は美智代さんが司会をすることになり、私はちゃんとできるか不安でいっぱいになりました。事前に値札つけなどやっておけることはできるだけやりました。
 例年グッズコーナーの看板制作もしていたのですが美智代さんがぬけたため佐藤美保さんが心配してくれて、プリあらB会員の高校生笠原健人くんと佐々木喬央くんの2人に制作を依頼、パーティー当日早めに会場に来てきれいな看板を作ってくれました。
 今年のディーラー担当は 芝原俊光さん、正木亮さん、主人(山田秀樹)の3人です。開場すると今回はどんなグッズがあるかと目を輝かせて大勢の人が集まってきます。
 「本当に安いね」「去年はこんなのを買ったよ」等々いろいろと声をかけてくれます。プリあらグッズを楽しみにしている人が沢山いるんだと思うと嬉しくなりました。
 そんな人達のグッズ購入タイムは、パーティー開始までの短時間。当然会計が集中してきます。しかし、今年は芝原さんが会計を手伝ってくれたのでとても助かりました。正木さんと主人がパーティーのプリあらグッズ紹介コーナーで、名刺を使ったグッズ2題を、ジャンボサイズに作り直し、ご紹介しました。
 平川真悟さんのピアノと佐々木さんの原稿読みにあわせての妙な小芝居入りの演技も、ピアノの雰囲気とアドリブ入りの原稿読みのお陰で、楽しげなグッズ紹介になったように思いました。
 このように、いろいろな人のサポートを感じられたグッズコーナーを担当出来たことに感謝しています。
川口崇(観客の立場から)
 楽しみにしていたCBファミリークリスマスパーティ。
 いつもの例会と違い正装での参加ですので、私も正装に身をつつみ会場へ行きました。会場につくといつもお会いしているみなさんも違って見えます。それに普段の例会ではあまり見ない子供達も多いです。小さい子がおしゃれをしている姿は可愛いものです。
 今日の会場はいつもの梅ヶ丘でなく品川パシフィックホテル。着ているものも違えば、舞台も違います。
 大きな看板と舞台それに照明、ピアノのBGM。何もかもが普段とは違い始まる前からもう楽しみで仕方ないです。
 豪華な料理バイキングに舌鼓を打っていると、マジック開始のアナウンスが。パッションローズの美しいダンスでのオープニングの後、一番手は、キャラメルマシーンさん。
 お二人の絶妙なトークが観客を飽きさせません。スケッチブックに書いたボーリング玉が本物のボーリングになって出現したりと笑いと不思議とで、とても楽しく、美味しい料理のことも忘れ、すっかりマジックに
夢中になってしまいました。 さて、今日もビシターマジシャンの方も多数御来場。憧れのタジマジックさんは、メンタルマジックではなくクリスタルチューブの演技。
 柳田昌宏さんと小林恵子さんは、サインしたカードがポケットから出たり、サインカードを残して他のカードがポケットに入ったりと、不思議なマジックを披露してくれました。私はもちろん会場からも驚きの声が。
 そしていよいよメインゲストの渋谷慶太さん。
 金の羽織袴姿にはんにゃのお面で登場。わくわくしていたら何かのトラブルで突然舞台がストップ! すかさず藤本明義さんが登場して、観客のサインしたカードが未開封のペットボトルから・・いつみても不思議でなりません。
 スタッフの皆様のおかけで、再び慶太さんの演技開始です。
 先程のトラブルをも忘れさせる、鮮やかなプロダクション。般若のお面を外すと、その下にもうひとつ般若のお面。と思うと火がつきクス玉に!もうひとつの般若のお面口から長い布がでてきたと思うと傘に変化。と、次々に傘、傘、傘。
 もう目を奪われっぱなしです。不思議さはもちろんですが美しさもいっぱいです。何も入っていない空の「蒸籠」から、シルクが出る、くす玉が出現、鮮やかすぎます。
 使われている曲も和風なら、使われている道具も和風です。あまり、和妻を見たことがないので、もう夢中で見てしまいました。
 和妻に続きイリュージョンも生であまり見たことがないので、もう不思議と感動でいっぱいです。
 余韻にひたっていると、生ピアノに合わせ神雅喜さんが登場。生でパントマイムを見るのは初めてなので、わくわくです。
 風船が動かない。押しても押しても動かない。あるはずのない壁が存在する。初めてのパントマイムに感動です。特にトランクケースを使ったパントマイムで、空中に浮いたように見えたのにはびっくりでした。
 パントマイムにあわせてマジックも開始。ステッキの色が次々変わり、ハトまで出現・・と思いきやおもちゃでした。会場からも笑いの声が。今度はゴムのニワトリ。またまた笑いの声が!でも、最後には本物のウサギ!!
 ピアノ、パントマイム、マジックそして笑いが見事に融合し、会場から大きな拍手と歓声。それにしても凄い。楽しくてしかたがありませんでした。
 神さんのステージの感動に浸っていると、先ほどとは一変して、貴公子のような「洋」の衣装で渋谷慶太さん再び登場。胸が高まります。
 今度は本物のハト。次から次とハト、ハト。どこから出てきたの・・?と、考える間もなくハト。そして、リンキングリング。
スピーディーにつなげたり、スローモーションでつなげたり、はたまた会場の子供達にリングを投げさせてつなげたり、様々な形造りをしたりと不思議さと美しさに会場から拍手がやみません。
 アシスタントの女性が、身動きの出来ない状態なのにカーテンで一瞬覆うと衣装が変わる。とても不思議です。
 ラストは、大きな箱が運ばれて来て、しっかり箱の中に入ったはずなの渋谷さん。
でも出てきたのはアシスタントの女性。なんと、渋谷さんはサンタクロースの衣装になって客席の後ろから登場!! クラッカーと紙ふぶきで「メリークリスマス!」
 観客席も最高潮。大きな拍手が拍手がやみません。客席のあちこちで、「すごかった」「よかった」との声が聞こえます。私もしばらくの間興奮が止まりませんでした。
 その他、ダンスあり、荒木会長の生バンドあり、コメディーあり、飛び入りではサンキュー手塚さんのパントマイムもありと内容盛り沢山。こんなに盛り沢山で素敵なパーティーは他にはないのではないでしょうか?
 プリンあらモードマジッククラブに出会えて本当によかったです。来年のCBファミリークリスマスパーティが今から楽しみでしかたがありません。
パッションローズ 隅谷治子
 今年のクリスマスは、パッションローズにとって、大変化の年でした。一つ目は、振り付けの先生が変わった事。二つ目は、最年少の小学4年生のダンサーが二人加わった事です。
 今回、振り付け&指導をしてくださったAnz(アンズ)先生との出会いは、今年の6月。総勢11名で舞台にたちましたが、半数以上の7人が新メンバーで、うち4人がダンス初挑戦!
 実際にパッションローズがクリスマスに向けて動き出したのが、8月の終りからなので、わずか4ヶ月で、チームをまとめなければならない。。。この状況は、Anz先生にとって、とても大変なことだったと思います。
 週1回、わずか2時間半の練習で、はたして300人の人の前で、2曲も踊れるんだろうか・・と不安は沢山ありましたが、とにかく今回はみんなで集まる事が楽しかった。練習自体は、基礎ができていないためAnz先生を怒らせてばかりいましたが、練習が終わると、Anz先生の雰囲気ががらっとかわり、気さくな雰囲気のなかで食事をしたり団らんしたり、それがチームワークよく仲良しになって行くキッカケだったと思います。
 正直、ダンスの出来は△だったように思いますが、それを救ってくれたのが、最年少ダンサーのリコちゃんとナオちゃんでした。リコちゃんは、メンバーの秋山直子さんの愛娘で、ナオちゃんはリコちゃんの大親友です。
 ナオちゃんは、ダンスがはじめてで、ついてこれるか周りが心配してましたが、Anz先生のストリート系のヒップホップも、かっこ良く可愛くこなして、怒られながらもぐんぐんうまくなっていきました。リコちゃんは、フリの覚えがほんとに早くて正確なので、リコちゃんにフリの確認をしてもらう事が何度もありました(汗)
 びっくりしたのは、リハーサルでスタッフが少人数で見学している時です。ダンスが終わったとたんに、今までにない大きな拍手がおこったんです! 「リコちゃん、ナオちゃん、かわいいーーーー!!!」と、みんなが声を揃えて讚えてくれました。
 恐るべし!!最年少ダンサー!!本番のダンスの最中にも、二人が側転をした時に会場から歓声があがったのが聞こえました!
 パッションローズには15年以上の歴史があって、メンバーの秋山直子さんが娘のリコちゃんと親子で踊れるなんて夢のようだ、とこの状況に感動しました。
 今年、一緒におどれた、Anz先生、りこちゃん、なおちゃん、かなえさん、悦ちゃん、直ちゃん、智ちゃん、ゆりさん、さとみちゃん、ゆっきー、来年もより一層、頑張りましょう♪
秋山直子(パッションローズ/看板製作)
 看板とパッションローズメンバーとして参加させて頂きました。
 ここ何年かは、毎年看板とパッションローズのダンスに参加していますが、今年ひとつ違ってることは、娘リコとその友達のナオがダンスで、パートナーの秋山君が司会で参加するということでした!
 自分達が作った看板の下でプロの方々がたくさん出演する舞台に一緒に参加できるなんて本当に信じられない嬉しい事でした。
  リコとナオは大人に混じってやらせてもらうので、絶対に足手まといにならないように必死でついてこようと努力しただろうし、引率者の私もいつも以上に緊張しました。出演者として、メイクや衣装に必要に提案し意見してくる娘と何度も衝突して新たな発見もありました。
 ナオのひたむきに頑張るところ、めげないたくましさ、たくさんいいところを発見できました。
 誘ったお友達みんなも、身近なあたしたちの出演をドキドキワクワクみて、またいつもとは違う思いがあったでしょう。クリスマスパーティーのおかげで、親孝行、友達孝行ができたこと本当に感謝しています! 
Anz(パッションローズ振り付け)
 1月中旬になり もうすぐクリスマスパーティーから一ヶ月がたちますね。あの日は本当に楽しいドキドキな1日でした!本番を迎えるまで 大変な日々でしたが…
 初心者が半数という事で、私も心配が絶えなかったですが、経験者達のフォローもいっぱいしていただき、全員無事本番の日を迎えた事が本当に良かったです!
 個性豊かな仲間達にパッションローズを通して出逢えた事、私の振り付けに頑張ってついて来てくれた事、素敵なステージで皆で一緒に踊れた事、打ち上げも楽しかったぁ! 最高な思い出がいっぱいです!
 クリスマスパーティーに参加出来たのも荒木会長のおかげです!本当に感謝してます!
 出逢いの全ての始まりを作ってくれたエツコさん。いっぱい裏方のサポートをしてくれたカナエさん。躍りのフォローをいっぱいしてくれたハルちゃん。子供達の面倒をしっかりしてくれたナオちゃん。子供なのに負けじと頑張って踊りきったリコちゃん。初心者なのにいつも笑顔で頑張ってたチビナオちゃん。
 始めは不安だらけで心配でしたが本番近くなるとやる気満々になってくれて頼もしかったトモちゃん。オシャレのリーダーとしても、女性らしさが優れてる素敵なユリさん。初心者だったのにぐんぐん成長っぷりを見せてくれたサトミちゃん。不安だらけで心配いっぱいでしたが、本番近くなって熱い目をして真剣に頑張ってくれたユッキー。
 コメント書いてたらキリがないので短く、以上10名本当に皆素敵。
 本番終わって又次回も出たい!もっと次は頑張りたい!と初心者も含め皆からこの言葉を聞けたことが最高に嬉しかったです。嬉しい言葉のプレゼントを受け取れた事が私のクリスマスパーティーでの一番のプレゼントでした。
 2008クリスマスパーティーに参加さして頂き感謝の気持ちでいっぱいです!機会を作って頂き、荒木会長本当にありがとうございました。
宮崎悦子(パッションローズ・看板製作)
  私がパッションローズとして舞台に上がらせて頂いてからもう今年で5回目になります。全く、ダンスとは無縁でいた私がこうして続けられていることに本当に感謝しています。
 今回の振り付け&インストラクターをお願いしたAnz先生とは、ダンスの発表会のお知らせをしたことがきかっけでレッスンを受けてみて、「一緒にクリスマスパーティで踊りたい!!」と強く思ったことが実現しました。
 今回のメンバーは初心者が多く、ゆっきーや里美ちゃんもまだ知り会って数ヶ月。クリスマスパーティの迫ったある日。お茶をする予定だったゆっきーに「お茶もいいんですけど、カラオケ行きませんか。カラオケで曲を流してダンスの振りの確認したいんです」と、真剣な顔で言われました。
 かなり狭い部屋でしたが、靴を脱ぎ捨てツルツル滑りながら、汗をかきかき二人で練習しました。こんな素敵な1日は、パッションローズでダンスをやらなかったら絶対になかった1日です。
 クリスマスの振りが始まると、旧メンバーは新メンバーに「自分一人の体じゃないからね♪風邪引いたり、怪我したりしたら駄目ダヨ〜」と、口癖のように言っています。みんなが一緒になって「パッションローズ」なんだということが時間がたつにつれてだんだん心に刻みついていきます。
 私も、入った当時は言われることが嬉しかったし、「そんなこと言ってもらって嬉しいですーーー」と、みんな口々に言っていました。日常の生活の中で、誰かに必要とされている環境にいることは幸せなことだと改めて思います。
酒井玲子(松元ヒロ担当)
 今年は母が参加出来ず残念がっていましたが、以外だったのが一人でもパーティーに行きたい、とチケットを嬉しそうにポケットにしまう父の姿でした。
 父が一人でパーティーに参加するなんて、まずあり得ない!会場でも、始終ニコニコ楽しそう!見ると折角の美味しい食事を食べていないようなので、声をかけると 『美味しいけど去年も、そんなに食べてないよ。お父さんショーを観てるから』と言う答えが。
 食べるの大好きな父は美味しい食事よりステージに釘ずけ!見ると席もしっかり確保していました! 家では見ない、娘も知らなかった、心から楽しんでいる親の姿を見る事も、このパーティの感動の1つです。
 松元ヒロさんは到着されると、ニコニコとスタッフの皆にご挨拶!『久しぶり!あーどうも、どーも』と、荒木先生はじめ皆と握手!!一年に1回パーティーで皆と逢うのを本当に楽しみにしているのが、ヒロさんを見ていて良くわかります! ヒロさんは自分のことよりパーティ全体を大切に想っていて、着いたとたん、『リハーサル押してるみたいだねー。僕のところは、慣れてるからちょっとでいいですよー』と、コーヒー入れるのも準備も、全て御自分で・・・!
 今回のヒロさんの出番は2回で2回目は、もと巨人軍の長嶋監督のものまねで監督がパーティーに来ている設定で登場するんです。
 照明のアクシデントの時に、誰かが舞台をつながないと!ってなり、ヒロさんも『こーゆー時こそ出て行きたいんだけど顔が長嶋のメークだから、今出ちゃったら、後で出るのに長嶋ってばれちゃうもんね!』と、青いヒゲと真っ赤なほっぺのまま、舞台のそでで、行ったり来たりしてる姿は、本当に現役の長嶋監督そのものでした!
 パーティーは大盛況で!終演後の記念写真は荒木先生のアイディアで参加者全員で!もの凄い迫力でした。全員がファミリーなんだ!という感じがして感動的でした!
 打ち上げでは松元ヒロさんは大好きなビールを嬉しそうに飲まれて、大盛り上がり!つねに場を盛り上げてしまう、ヒロさんの素晴らしい嵯峨!感動します。冗談なのか本当なのか『今年は終電があるうちに帰ってこいと女房にいわれましたんでー!』と言ってらっしゃいましたが、結局今年も大きな荷物を持たれてタクシーで埼玉まで帰っていかれました。
 別れ際に、スタッフ皆と握手して記念写真を撮り『また来年のクリスマスで、元気でね!』と声をかける姿は映画のラストシーンを見たようで暖かい心地よさを感じました!来年のパーティーまでに、また松元ヒロさんはビックになられてる事でしょう!
佐々木由喜雄(舞台制作)
 いつものように華やかなパッションローズのダンスから始まり、超カワイイ美智代ちゃんと超ダンディーな秋山君の司会がキマッていた。
 一部、二部と大きな問題もなく進んだ。キャラメルマシーンもウケたし、パッションローズ二度目のステージもとても綺麗だったし、松元ヒロさんも大爆笑。そしていよいよ今年のメインゲストマジシャン、渋谷慶太さんとマジックファンタジアの登場…その時である。
 チーフの佐藤美保さんと自分しかつけていないインカム(トランシーバー)に、緊張した声が飛び込んだ。「照明システムトラブル、止めて!」加納さんだ。
 一瞬、意味がわからず、たまたま調光卓の間近にいたので駆け寄った。加納さんが真剣な表情で調整していた。手早くフェーダーを動かす。舞台の照明に変化はない。PCの画面をチラッと見た。プリセットされている照明プランのデータ表示が全て消えていた!
 その時、ステージではMC用のピンスポットの中で司会の二人が渋谷さんの紹介に入っていた。
 駆け寄ったチーフの美保ちゃんが懸命に×(バツ)を出していたが、ピンスポの中の司会には見えない。「ストップ!ストップ!」の声もPAの音にかき消された。ひときわ高いMCの声「渋谷慶太さんとマジックファンタジアの皆さんです!」音スタート。
 すぐに裏に回り叫んだ。「照明トラブルです、ストップしてください!」しかし、すでに渋谷さんはステージ中央に登場してしまった。
 「今さらストップできません!このまま続けます!」ファンタジアのCHIGUSAさんとまおさんの表情は険しかった。緊迫した押し問答。音が止まった。
 渋谷さんは舞台中央で般若の面のまま立ち往生。
 異常を察して何とか舞台袖まで戻ってくださったので簡単に事情説明。「んだよ、やらねぇぞ」と、吐き捨てるようにつぶやくのが聞こえた。背筋が凍りついた。その時、荒木会長が駆けつけ、詫びを入れてくださった。事なきを得た。
 とにかく時間をつながないといけない。会長の意向を藤本明義さんに伝えると、直ぐに助けてくれた。走って道具をとりに行き、司会に協力してマジックを披露してくださった。「何分つなげばいいの?何でもやるよ!」、柳田昌宏さんの声も聞こえていた。心強かった。
篠原康子(マジックコーナー担当)

 今年のマジックショーは、渋谷慶太&マジックファンタジアの皆さんと神雅喜さん、二組のマジシャンによる3部作構成という贅沢な演出でお願いしました。
 日本古典奇術をアレンジした渋谷ファミリーの華麗な「現代和妻」からはじまり、神さんのコミカルなパントマイム&マジックのエンターティメントショーを真ん中にはさみ、再び、洋装に衣装チェンジをされた渋谷さんが爽やかかに登場!鮮やかでゴージャスな「和」と「洋」の世界、そしてクラシカルでコミカルなマイムの世界が繰り広げられました。
 渋谷さんによるスピーディーでファンタジックなイリュージョンの数々。そして、ラストマジックのエスケープイリュージョンは圧巻でした。
 舞台上でしっかりと手錠をかけられ、BOXの中に沈められた渋谷さんが、数秒後、舞台のBOXから忽然と姿を消し、なんと、客席後方より出現!! 更にその姿はサンタクロースに変身しているではありませんか!想定外の大イリュージョンに観客は舞台にかぶり付き、きゃーきゃー大歓声でした。
 このエスケープイリュージョンは舞台環境が大切で実に複雑で難しいとされるもの。現場でのリハーサルも念入りに繰り返されました。渋谷さんがとても勉強熱心でまじめな方なんだなぁと感じたのは、それらのリハーサルの時でした。
 音響さんと照明さんにひとつひとつとても丁寧に指示をされ、渋谷さんは、リハーサルをすべてビデオカメラに収録されていました。リハ後、本番までの時間にその映像を映し出す小さい液晶画面を渋谷ファミリー全員(4人)が食い入るように覗き込んでいました、自分達の演技状況にチェックを入れていたんです。
 渋谷さんは、若手ではトップレベルの方です、舞台上で起こりうる全てをシュミレーションし念入りに気配りし一寸の妥協も許さないような情熱でステージにたつことを高く意識されているんですね。渋谷さんのキャリアが一流ものとして周囲に認識されているのは、このことがあるからなんだろうと強く感じました。

 神雅喜さんの登場は生ピアノとのコラボで始まりました。ピアニストのSWINGO(シンゴ)さんと神さんのマイムの動きがピッタリと溶け合い絶妙なコンビネーションを魅せて下さいました。
 「音楽の使い方のうまいマジシャンのひとり」と、荒木会長が

認める神さんのパフォーマンスは、物語があり映画作品のような感動を観る人に与えます
 私がこのマジックショーのコーナーを担当するようになって、10回目になりますが、初めての前代未聞の大ハプニングがありました。
 渋谷さんが舞台に登場された瞬間から、照明機材のプログラミングエラーと悪夢のような状態に・・ナント照明機材がクラッシュ!全面ストップ・・動かない !?
 突然の原因不明のトラブルにスタツフはみんなパニックに・・。それを、「渋谷くんの舞台は派手だし実力があるから」と、上手下手からの2灯のスポットは熱いし、手動によりあてられるので、それで十分大丈夫との荒木会長の冷静かつ適切な指示で、タイムテーブルどおりにマジックショーは続行することに。
 が、照明効果を活躍させ渋谷慶太さんの舞台を最大限に彩るはずだった全ての準備が、水の泡と化してしまった・・・。それは、もぅ、大変なショックで言葉にできないほどでした。
 照明トラブルにもいち早くすばやい対応をしてくださった、渋谷慶太とマジックファンタジアの皆さん、神雅喜さん、ありがとうございま した。
 「何が起ころうともパーティーに参加した全員が満足してくれるよう・・・また来年も来たいなと感じられるような空間をプレゼントできるかどうかが一番大事、そこから全ての構成を考える」と、会長が前に話してくれたことを思い出しました。

 パーティの後、打ち上げの席上で神雅喜さんが、「舞台の上で、すごく楽しい!と何度も思いました。プリあらもそうですが、ここの(CBファミリーの)お客さんはみんな暖かい、会長が『観る客をも育てるんだ』と言っていた言葉を演技中思い出していました」と、スピーチされていました。
 パーティーについては、午前中から自主的にお手伝いに参加していた人達が大勢いたのも興味深い出来事です。大人だけでなく中には小学生もいれば、中学生の男子(笠原くんと佐々木喬央くんら)もいたわけで。ある一日、会長の家に迷い込んだだけの防衛大学に通う20歳の男子(前田励さん)が率先して作業していた姿も印象的でした。
 何がこれほどまでに、そういった人達の心を突き動かしているのだろう。参加者全員がこのパーティーを大切に思い、楽しんでやろう!と、張りきっている心意気のようなものが伝わってきます。
 そんな情熱が、この日、ひとつになって火山の噴火のように一気に発射されていくわけですから、そこから沸き起こる感動は他では味わえないものなんだろうな・・・と、心から嬉しくなりました。
 クリスマスパーティの後は、興奮さめやらずで、いつまでも気持ちがワクワクしちゃって、眠れなくなっちゃうんです。今年はハプニングに見舞われたにもかかわらず、感動的な映像の数々が頭に去来して、いつにも増して、眠れませんでした。

渋谷慶太(当日ゲスト)【クリスマスパーティーにメインゲストとして呼ばれて・・・】
 「CBクリスマスパーティーのメインゲストに出ていただけませんでしょうか?」
 それは、忘れもしない11月8日のプリあら会からのお電話でした。
 一瞬何のことだかわけのわからなかった私は、思わず「私なんかでいいのですか?」と答えていました。私の中で「CBクリスマスパーティー」のメインゲストは世界に名だたる有名マジシャンが呼ばれるものだと認識していたからです。それなのに自分がメインゲストだなんて・・・夢にも思っていませんでした。
 それからというもの・・・忙しい日々の仕事の中、片時もその事が頭から離れなくなりました。最終的に会長のご意見もあり、和と洋の2つのショーをやることになりましたが、営業でそのようなハードな構成はしたこともなく、空いている時間は日々、構成とリハーサルに費やしました。
 そして迎えた当日。
 緊張感もある中「渋谷慶太&マジックファンタジアの皆さんです」と紹介があり、音楽が流れると同時に私は舞台中央にいざ出陣・・・ところが、なんと音楽がフェイドアウト・・・そうです。曲が消えてしまいました。
 オープニングは和妻で、私は般若の面をつけて、ほぼ視界はありません。一体何が起こっているのか、たった一人舞台に立っている私には全く分かりませんでした。
 なんだか、袖が騒がしい・・・
 きっと音響のトラブルで、すぐに音楽が流れるだろうと信じて疑わなかった私は、舞台中央でじっとその時を待っていました。額を流れる汗、しびれてくる右手・・・時間にして1分程度だったのでしょうが、舞台中央で一人何もできないまま、心の中は「この先一体どうすれば・・・?」という、恐怖にも似た思いが重くのしかかってくる時間はとても長く感じられました。
 これは一反袖に戻るべきでは、と思い少し足を袖の方へ・・・すると、なんと会場からは大拍手が起きました。
 袖まで戻ってきてもその拍手は鳴り止みませんでした。
 これでよかったのかと、思いましたが極度の緊張感と何が起きたのかわからない苛立ちに、袖に戻ってきて思わず怒鳴っていました。
 ここからはあまり覚えていませんが・・・急遽、マジシャンの藤本さんが場をつないでくれて、なんとか10分程度でショーは再開。
 結局、照明のトラブルだったようですが、ショーは無事に終わりました。
 今回、このようなトラブルが起きて、私の中では「ショーだけは絶対に失敗できない・・・」という思いが一層昂ぶり、スタッフ一丸となって全力を尽くした、(自分で言うのもなんですが・・・)熱いステージになったのではないかと思います。
 そして、鳴り止まない本当にあたたかいお客様の拍手に、私はショーの成功を確信しました。
 パーティーが終わると、スタッフの皆さんが私に何度も何度も謝罪の言葉をかけてくれました。泣き出す女性スタッフの姿に、みなさんのCBクリスマスパーティーにかける思いが痛いほど伝わってきて、私まで目頭が熱くなりました。
 また、このように素晴らしいスタッフに囲まれて毎年ショーを開催されている荒木会長が少しねたましく感じたのも正直なところです(オフレコ)。
 今回の経験は、私のマジシャン人生の中で決してマイナスではなく、むしろプラスの経験をさせてもらったのだと、この時痛感しました。これまでの数々のマイナスとも思われるような経験は、確実に私を育て、成長させ、私の中の「引き出し」として常に力となっているのを感じます。
 今回のことは大いに私は奮い立ち、試され、そしてまた1つステップを昇るチャンスを得る機会だったといえます。
 「CBクリスマスパーティーにメインゲストとして出演した世界の名だたるマジシャンの一人」という誇りを胸に、今後も精進していきたいと思います。
 荒木会長をはじめ、スタッフの皆様、大勢のお客様・・・ありがとうございました。
たろう (荒木バンド)

 今年も荒木一郎バンドに参加させてもらいました。
本番まで一ヶ月を切った時に曲が決まり、直ぐに一度きりのリハーサルがありました。
 この過酷さが素人の僕にはとても刺激になります。演奏は自分が思っているよりも情けないものになってしまいましたが、緊張よりも楽しさが上回り、とても有意義な時間を過ごせたと思います。
 また今年も参加させてもらえたら嬉しいです。

宮崎悦子(荒木バンド・パッションローズ) 

 私は、ダンス以外にも荒木バンドの担当もさせてもらっています。ほとんどが恵美さんで私はアシスタントという形ですが、大好きな荒木バンドのためならなんでもやりたいです。
 バンマスの松本さんを筆頭に、リハの時は久しぶりに家族が再会したような温かい空気が流れていました。楽しいけど真剣で、こうしたらいいのではないかとそれぞれが提案して松本さんがまとめて、どんどんかっこ良くなって行きます。
 音楽をやっている人は、お互いが出過ぎたりしてもいけないし尊重し合うことでハーモニーになるから優しいんだな。。。と思いました。
 ダンスを始めてから、「振りを覚えることではなく、そこからの表現がダンスなんだ」と知り、音楽も曲がどう素敵にアレンジされていくかなんだな。。。と思いながら聞いていました。
 荒木会長がリハに入ってからのバンドはさらに熱くなります。クリスマスパーティで荒木バンドが聞けることが本当に幸せです。このクリスマスパーティに参加し関われることに感謝しています。ありがとうございました。
茨木 彰(観客の立場から)
 2008年12月27日、私は今、上海から日本へ向かう飛行機に乗っています。仕事帰りなのでけっこう疲れてますが成田空港に到着しても帰宅はせず、そのまま品川パシフィックホテルへ直行します。
 そうです!今日は、クリスマスパーティの日なんです。豪華で多才なゲストが出演し、素晴らしいパフォーマンスで私達を楽しませてくれるんです。
 その中でも私が一番楽しみにしているのがなんといっても荒木一郎バンドのライブです。音楽アーティストでもある荒木先生ですが、今は表舞台に出演されることはまずありません。しかし年に一度だけ、その生ボーカルを聴ける唯一の場がこの日なんですね。
 私は2005年がこのパーティの初参加だったのですが、その時はなんと!荒木先生の粋なはからいでバックバンドのひとりとして「ミッドナイトブルース」と「空に星があるように」をギターで弾かせてもらいました。
 その時は緊張で失神しそうになりましたが、今回はリラックスして見られるので最もいい音で聴けるであろうステージ中央位置の客席の一番後に陣どってワクワクしながら待っておりました。
 まずは「いとしのマックス」のイントロダクションと割れんばかりの拍手の中、荒木先生がステージに登場!挨拶とともに楽しく面白い先生ならではのトークの後、一曲目「焼きリンゴの歌」でライブがスタートします。
 バンドのメンバーも音響もプロフェッショナルですからさすがにいい音ですね。ステレオ感覚で聴けます。このバランスのいい演奏に荒木先生のボーカルが重なって荒木一郎の音楽世界が広がっていくんですね。
 荒木バンドは、この年に一度のパーティーの時だけ集まって、たった一回のリハーサルで音作りを完成させて当日の本番に臨むわけです。もちろん荒木先生も、その時だけボーカルリストとしてステージに立って歌ってくれます。しかしまったくそれを感じさせないパフォーマンスは普通じゃありません。やっぱりプロフェッショナルですね。とてもアマチュアには真似できません。
 2005年の時は私もあそこにいっしょにいたのかと思うと改めて感激してしまいます。私もギターは長年、弾いてますしアマチュアバンドを経てほんの少しですがプロの世界に身を置いた経験もあるので、このバンドのうまさや凄さ、荒木先生の曲作りのクオリティの高さを感じずにはいられません。年に一度、このパーティーに参加される方々は素晴らしいモノを生で見て聴いて感じることができるんですよ。
 贅沢を言わせてもらえるならもっと長い時間やってほしいですね。
 さて、そしてラストは待ってました「いとしのマックス」です。いや〜カッコいい!しびれましたね! みなさん、今年のクリスマスも是非このパーティーに参加して、さらにクオリティを上げて進化するであろう荒木バンドによる荒木一郎の音楽世界をいっしょに堪能しましょうよ。
 私は、終わったあと思わず次回はあそこに立ちたいなぁ、なんて身の程知らずなことを思ってしまいました。

斉藤恵美(荒木バンド担当)

 今年で21回目を迎えるCBファミリーXユmasパーティー!!
 私のクリスマスは荒木バンドの曲選びからはじまります。当初はコーラスが3人からひとり増えて4人になる予定でしたのでコーラスが目立つような曲がいいな、と勝手に思い、荒木会長に相談したところ、「コーラスが入った曲はたくさんあるなぁ?」といいながら「ジャニスを聴きながら」などなど・・うぅ・・本当にいい曲ばかり。幸せな悩みでごめんなさい。
 でもここは決断の時で、荒木会長プロデュースでスターに育った桃井かおりさんに初めて作った曲「昔のことなんか」に決定♪
 あとは バンマスの松本さんに相談しとことろ、去年やらせてもらった「哀しみのラストタンゴ」みたいな曲がいいなぁ、と・・・タンゴみたいな曲、タンゴみたいな曲・・・わからぁーん。また荒木会長に相談です。そうしたら、「去年、アコーデオンピアノがこわれてつかえなかったから、それ使ってやりたいんじゃないかなぁ?」と。
 そ、そ、そーなんだー!私はタンゴみたいな曲がやりたいの?と思っていたのに・・ぜんぜんちがーうではないか!!!そこで「寒多米利ツイスト」に決まりました。
 ラストソングは、私の希望でやっていただきたい曲がありました。「個人的なコマーシャルソング」です。でも曲じたいが短いのと最後盛り上がりに欠けるとの事。
 詩といい、曲調といいなんとかやっていただきたーーーいと、荒木会長に相談。曲の前と後ろに盛り上がる曲をつけてメドレーにすれば出来るよ、とのアイデアをいただき、前には明日のジョーのテーマ曲「傷だらけの栄光」と、後ろにはミリオンセラーの「いとしのマックス」を持って来ることで私の夢がかないました♪
 このように荒木会長は人のやりたいことや思っていることを正確に理解してそのことを実現させるように脳が常に動いているんです! 私の脳はというとトンチンカンです。
 が、毎回のイベントで奇跡のようなことが起こるたびに、荒木会長が一つずつ作っているんだということは、トンチンカンながらも感じとっています。これからもずっと学んでいきたいと思います。2009年もCBファミリーXユmasパーティーに向けて出発進行!!

五十嵐美智代(司会)
 私たちのつたない司会にもかかわらず、パーティーはどんどん進行していきましたが、その時、突然大ハプニングが!メインマジシャンの渋谷慶太さんのスタートの所で照明がまったく機能しなくなってしまったのです。暗転になる筈の舞台が電気も消えなくなっています。
 私たちは頭が真っ白。ど、どうしよう...となんのアドリブもきかず、ただ慌てるばかり。司会として何も対処できなかったことに本当に申し訳なくて、大反省です。
 そんなことがあってもパーティーは最後まで大盛り上がりで幕がおりました。参加されたどの方も「本当に楽しいパーティーでした!」と笑顔で帰られていきました。
 今回初めて司会という大役をつとめさせていただいて一番強く感じたのは、人の大切さです。ゲストの方々をご紹介するためいろいろ調べていくと、おひとりおひとりに思い入れが強くなっていって、その方と荒木先生とのつながりもとても感じました。
 私の人生にはまずお会いできる方たちではないのに、本当にすごいパーティーなんだとあらためて実感しました。チーフの美保ちゃんをはじめ、スタッフとして一緒に参加させてもらっている仲間ひとりひとりにも本当に感謝しています。
 みんなが協力してくれたおかげで舞台にたつことができました。そしてすべてをわかってくださっていて、いろいろ学ばせてくださった荒木先生、本当にありがとうございました。
 2008年12月27日。一生忘れられない日です。後日秋山くんが、「実はそんなに緊張してなかったんだ。でもそういうと美智代ちゃんがしっかりしないと思ったんだよ」って言ってたけど.....ほんとに?
秋山俊宏(司会)
 ふと、CBファミリーのクリスマスパーティーに初めて参加した時のことを思い出しました。まさかこのパーティーで将来自分が司会をすることになるなどと想像がつくわけが無く、ただただ凄さに圧倒されていた自分。。。
 その6〜7年後の2008年、まさか司会をさせてもらうことになるなんて!!!!という衝撃と感動と感謝の気持ちが、パーティーが終わった今現在でもこみあげてきます。
 何のとりえも無く半ば廃人化しつつあるこの僕が、超一流のプロマジシャンの方々と同じ舞台に立ち、司会という大役を務めさせていただけたなんて、未だに夢だったじゃないか?と錯覚してしまうほどです。
 もっとも、「司会という大役」なんて言っちゃいましたが、ぶっちゃけ僕ができたことなんて何一つありません。。。
 全て荒木先生のプロデュースによりパーティーは進み、僕はただそこに立っていただけで・・・司会の台本はパートナーの五十嵐美智代ちゃんが作成し、事前の練習ではみちよちゃんに怒られながら指導され・・・
 といった感じで、実際はどうにかこうにか舞台に立っていただけというのが現実でした。が、僕にとって2度とないであろう衝撃的な経験をさせてもらえたのは、荒木先生と出会えたからこそのことです! 先生には本当に感謝しています!有難うございました。 又、今後何かの形で役に立てたら光栄です。
村岡正仁(舞台製作アシスタント)
 今回、初めての参加でした。 当日はドラムスの台作り、壁にカーテンをつける作業、パーティーの看板作り、パーティー中のカメラ、その他雑用などを手伝いました。
  ところで、看板にしても、カーテンにしてもプロが作ったみたいで特に会場全体にかかっていたカーテンはレンタルだと思っていたので佐藤理恵さんが作ったと聴いてめちゃくちゃ驚きました。みなさん、すごすぎます。
  パーティー中はカメラ撮影と平行してディーラーズブースや舞台裏方など人手が薄くなるところをフォローしようと見ていましたが、大丈夫でした。 パーティーもなんとか無事に終わり後片付けも、スムーズにいったようです。 今回のパーティーでは普段みることが出来ない荒木会長の貴重なライヴ、スタッフの人たちの多才ぶり、そして女性陣スタッフの美しいドレス姿を見れて本当に楽しかったです。
  みんなのおかげで楽しくスタッフをすることができました。本当にありがとうございました。
佐々木由喜雄(舞台制作)
 加納さんはPC制御をあきらめ、ホテルの調光室に飛び込んでいた。しかし依然として、原因不明。照明復活はおろか、単純なON&OFFすらできない状態。荒木会長が決断した。このまま、唯一使えるピンスポットのみでいく。渋谷さんも荒木会長との短い会話で全て察してくださった。
 五井淵さんの力強い音が鳴り響いて再々スタート。会長の指示で追加された2本のピンスポットの光の中で、素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられた。途中、神さんが平川さんのピアノをBGMに、神秘的とも言えるマイムマジック。会場は感動の渦に巻き込まれた。渋谷さん、神さんと平川さん、プロフェッショナルの技に酔いしれていた。
 インカムで美保ちゃんが加納さんに呼び掛けた。「最悪でも最後の荒木バンドまでには何とかしてください」「もちろんそのつもりでやってます」祈るしかなかった。
 一瞬、下手のバトンのライトが点滅した。次いでジョーゼットのライトが…。看板のスタンドはハーフで点いていた。他のライトも全部ではないが、少しずつ、少しずつ照明が生き返ってきた。
 しかし、途中で客電が点いてしまったり、せっかく点いたライトがコントロールできなかったり、加納さんの懸命な手探り状態が続いていた。ステージでは、Wピンスポットの鮮やかな光の中で、渋谷慶太さんの感動的なクライマックスを迎えていた。
 何とか暗転ができるようになったステージで荒木バンドの準備が始まった。その間、ステージ上の赤いスパイダー幕の前では、藤本明義さん、長嶋サン(松元ヒロさん)、そしてサンキュー手塚さんの楽しいパフォーマンスが続いた。この赤い幕も、療養中のマーカさんが、わざわざクリスマスのために送って来てくれたものだ。
 が…照明はどうなるのか? もはや素人の我々に出来る事はない。加納さんを信じるだけだ。
 そして、いよいよクリスマスのクライマックス、荒木バンドの生演奏スタート!荒木一郎会長の登場。
 度肝を抜かれた!加納さんは、一部復活したカラーライトを一斉に点けると同時に、一瞬、ステージ真上の客電用の大シャンデリアをギラギラ点滅させたのだ。その効果は絶大だった。荒木バンドはこれまで見たことがないほど、超ド派手なスタートを切った。
 その後、加納さんは『アドリブ』とは思えない巧みさで、全体の照明をまとめあげた。おそらく仕込んだ器材の3〜4割も使えなかっただろう。プロの意地を見た思いがした。
 打ち上げの時に、初参加の村岡君が「去年のクリスマスの日記を読んで、大変そうだなと思ってたけど、想像していた半分も大変じゃなかった」と言っていた。ありがたい、頼もしい若手である。来年もよろしくお願いしたい。
 最後に荒木会長がスピーチされた。「一年に一回しか会わないのに、その友達といつも一緒にいるような気持ちになれる、そんなクリスマスは貴重だと思う。あと何回できるのか・・・?と考えるとその存在の大切さがわかってくるはずだ」…正に。ただただ感謝あるのみ。
 解散したあと、堀さんと一緒に、片付けた道具やゴミをアイスタジオに運び、会長にご挨拶したら、お茶をごちそうになった。楽しいお話を伺っているうちに、不覚にもついウトウト。帰りのトラックは堀さんに運転してもらった。熟睡。アっという間に浦和に着いた。大道具を倉庫前に降ろし、もう始発に乗れると言う堀さんを武蔵浦和で降ろし、借りたトラックを返して夜明けに帰宅。
 こうして、今年の一番長い日は終わった。

佐藤美保(製作チーフ担当)

 メインマジックの時に、前代未聞の原因不明の照明トラブルに見舞われ、渋谷さんが舞台中央で、スタートできない状態になり、スタッフは一時パニック状態になってしまいましたが、荒木会長の的確な判断と、渋谷さんや周りの方々の協力で、無事にマジックショーを終えることができました。
 CBファミリーが誇る照明が、本来の実力を発揮できなかったことは残念でしたが、渋谷慶太&マジックファンタジアのみなさんによる、豪華絢爛な「和」と、洗練された鮮やかな「洋」のマジック、神雅喜さんのマジックとマイムを融合したコミカルなパーフォマンスに、お客様は拍手喝采!みんな大満足されていました。
 もちろん、こんなトラブルがあってもパーティーは大盛り上がりで、今年はパーティーに参加した全員で記念撮影をするという感動的なフィナーレで幕を閉じました。
 パーティーが終わってから照明のトラブルのことで話をしていた時に、私が悔し涙を流していると、「来年挽回します!」と言ってくれた加納さん。
 加納さんが一番悔しかったはずなのに、加納さんの引き締まった表情をみて、もう来年の事を考えてくれていることに感動しました。
 チーフとしては至らない事がたくさんあり、今年は失敗だらけでした。パーティーが終わってから、荒木会長に自分の間違いを教えていただきました。成長出来るきっかけをいつも与えていただいている荒木会長には、感謝の気持ちで一杯です。
 今回の間違いをちゃんと反省して、自分がやれることなんてわずかしかないんだから、来年はもっともっと頑張ろう!楽しもう!と思います。こんなに誇りに思えて素敵なパーティーは、世界中どこを探してもないんだから!!