ベン・サリナス氏と一緒に過ごした1週間を日記にしました。
 ベンは『プリあらグッズ』でも大人気の「モダン・コイン・マジック」「ショー・オフ・ウィズ・カード」「ショー・オフ・ウィズ・コイン」に出演している、クロースアップのエキスパートです。
1月16日(火)〜21日(日) 隅谷治子
 マジック・メーカーの社長 ロブ・スティッフ氏から、今回のオファーが来たのは10月の中頃でした。「海外から再びマジシャンを『プリあら』に送りたいけど、1月の第一週目はどうか?」と、いきなりのスケジュールの確認が、、、、。
 第一週目と言えば 元旦〜1月6日。。。日本では、お正月の真っ只中です。しかも、今回の来日はレクチャーだけでなく、ベンと荒木会長の新DVDも製作したいと、コラボ レーションによる撮影までスケジュールに組み込まれていました。トータルの滞在日数は6日間。
 慌てて会長に相談したところ、会員の方達のことも考えて、とりあえず日程を少 しずらすことでオッケーをもらいました。飛行機のチャーターなど、アタフタしているうちに、1月16日より、ビッグ・プロジェクトのスタートが決定!
 それにしても、荒木会長のファーストDVDの編集がまだ終わっていないのに、なぜ次の撮影なんだろう????と思いつつ、当日を迎えることになりまし た。
<1日目>
 ベンがアメリカン・エアラインで成田到着。。。。今回はロブは同行せず、代わりにロブのブレーンの一人であり、カメラ&編集を担当しているジェミー (女性)が一緒に来ることになりました。
 私と、グッズ担当の佐藤美保さんと、ゲートで待つこと30分。初対面のベンとジェミーを見つけられるかどうか心配でしたが、エントランスから出て来 た二人は写真そのもの(当たり前?!)すぐにわかりました。あまりの嬉しさに、遠くから手を振りまくり、駆け寄ってご挨拶しました。
 ベンは写真では、オットリしている印象があり、ジェミーは気高そうなイメージがありました。ところが、二人とも、とても気さくで明るく、最初から緊張 感がほぐれました。
 ベンは、日本に来るのが初めてだそうです。この日のために1ヶ月間、日本語の練習をしたようで、はっきりとした発音で「こんにぃちわ」「ありがと うぅ」としゃべってくれました。
 ベンの手持ちバックの中には、荒木会長の「テクニカルなコインマジック講座」の本がありました。漢字は読めないけど、絵 をみたりDVDを何度も見ているよ、と嬉しそうに話していました。
 一方、ジェミーはアメリカ本土からでること自体が初めてで、16時間のフライトに少しお疲れ気味でしたが、車に乗って走り出すなり、ビデオをとりだし て東京の街並みを撮り始めました。ライティングが綺麗なレインボー・ブリッジを渡り、そのままホテルへチェックイン。明日は、いよいよ荒木会長との初顔 合わせです。
<2日目>
 ベンと荒木会長のコラボレーション・マジックの撮影日です。会長に会うことを楽しみにしていたベンは、会長のことを何と呼んだら良いかと気にしていま した。「ミスター・アラキか?アラキさんか?それとも、アラキ様か?」と(笑)
 微笑ましい質問に「ミスター・アラキでいいと思います」と答え、ご対面の 時がきました。会長がいらっしゃるとすぐに握手を交わし、ジェミーと3人、あっという間に打ち解けていました。
 挨拶の後、すぐに撮影開始です。ロブからのリクエストは、会長にカードとコインのオリジナルテクニックを10種、解説して欲しいとのこと。
 でも、それ よりもビックリしたのは、撮影プログラムの中に、荒木会長のファーストDVDの追加撮影があったこと。編集を担当しているジェミーが直接会長とディスカッションを行ない、別アングルからのカット数を増やしたいというのがロブの目的のひとつだったんです。
 ジェミーは「モダン・コイン・マジック」をはじめ、「ショー・オフ・ウィズ・コイン」「エディ・レイのカップ&ボール」など数々のDVDを編集してい る優秀なエディターであり、マジックの撮影になれているので、カメラワークもばっちり。
 さらに、会長の二枚のDVD共に、エクスプラネーション(解説)部分を、ベン本人が担ってくれることになっていました。夏の撮影で通訳をしてくださったマジ シャンの長谷和幸さんにも参加して頂き、撮影が進行します。
 ベンは会長のマジックを見て、カードやコインの現物をもっていないのに、一生懸命、手を動かしながら会長の手を真似しつつ、一つ一つのテクニックを丁 寧に解説してくれます。荒木バージョンの重要なポイントをしっかりと掴んだ説明であり、他と異なるオリジナリティな要素を細かく述べていきます。
 マジックという媒体を通して、ベンと会長の心が通じて行く、羨ましい空気感を感じました。ベンはあまりに熱心なゆえ、体が前にノリだし、会長の真似をして動かしている手がフレームインして、カメラマンのジェミーに注意されるシーンもありました(笑)
<3日目、4日目>
 お昼は、プリあらスタッフの佐々木由喜雄さんがガイドを買って出て、お二人を浅草に案内しました。人力車に乗ったり、立ち食いで、お寿司を食べたりと、とっても嬉しかったようです。
 お寿司屋さんに入る前に、ジェミーに好き嫌いはないかどうかを佐々木さんが尋ねると、「OK!No problrm!」と言われたと言うのですが、3貫しか食べられなかったジェミー、佐々木さんの英語が通じてなかったみたいです(笑)。
 お寿司のあとは、ショッピング。ジェミーは可愛らしい花柄の和風手提げバックを買い、カメラの備品を入れて、さっそく持ち歩いていました。
 アフターの時に、ベンが浅草でジャッキーチェンに会ったと言って、写真を見せてくれたので、のぞいてみると、スーツを着て人力車に乗ったオールバックの佐々木さんがアップで写っていました。みんな大爆笑!
 浅草から戻ってからは、いよいよレクチャーです。レクチャーは、二回に分けられていて、今日は、エディのときと同じに45名くらいの会場で催されます。マーカ・テンドーさんが、この日のためにとスパイダー・セットを用意してくれて、仕事が終わると直ぐに駆けつけて下さいました。
 しかも、この日だけではなく、翌日のプライベートレクチャーはもちろん、22日の都々さんの例会にまで、使っていいよと。。。。
 レクチャーでは、会長の隣りで、ベンの手さばきを真似しながら、子供のようにはしゃいでいらっしゃいました。この日、はじめてプリあらに参加した人の中には、まさかマーカ・テンドーさんに会えるとは、思っても見なかったと大感激していた会員の方もいました。マーカさんには、ホントにいつも感動させられます。
 レクチャーが始まる時、ベンは食事も喉を通らないほど緊張していました。「どうしたの?」と聞いたら、日本では自分が知られていないことや、アメリカで やるように冗談を言っても、通訳を介すことでタイムラグが生じ、反応にずれがおきることなどを心配していました。
 でも、そんなナーバスなベンの思いを吹き飛ばし、レクチャーは大盛況に終わりました!!
 レクチャーの後で、汗だくになっているベンに、プリあらのみんなが感動していたと伝えると、ベンは、大きな目をさらに大きくし「 Really? Thank you, thank you!!」と、胸を大きな手で押さえ、喜びを表現していました。
 (レクチャーの模様は、受講者を代表して、森田悠一さん、伊藤竜一さん、佐原有紀さんのをご覧ください)
1月18日(木) / 特別例会 ベン・サリナスレクチャーの日記
森田
 去年のエディ・レイさんに引き続き、またまたテクニシャンが来日しました。ベン・サリナスさんは、「SHOWOFF」というカードやコインのテクニッ クのDVDで有名なマジシャンです。コインマジックのバイブルである「モダン・コインマジック」の内容をDVDで再現されたりもしています。
「SHOWOFF」では狂ったような凄まじいテクニックも収録されていますし、手しか映っていないので、なんとなくクールで気難しい方のように思ってい ました。しかし実際にお会いしてみると、にこやかな、温かい感じのする方で、荒木会長も紹介するとき「とにかくいい人」と絶賛されました。この日記では 親しみを込めて、ベンと呼ばせていただきます。
 会場に入ってまず、赤い豪華なマジックテーブルに驚きました。プリあらが誇る天才職人、山田秀樹さんが作った特製テーブルで、国際的なコンベンション でもなかなか見られないような豪華さでした。バックには、世界的なマジシャンのマーカ・テンドーさんがスパイダーカーテンを設置してくださったので、ス テージはまるでハリウッドのマジックキャッスルのようでした(行ったことはないので、あくまで想像ですが)。
 参加者にはプレゼントのマジックグッズが用意されていました。ウォンド型マジックペンと、ホットロッドができるペンと、カード当てができる鉛筆の中から選べます。どんなマジックか知りたいという方が多かったので、にわかディーラーとしてろくに解説書も読まずに見せまくってしまいました(汗)
 通訳は、私好みのマジシャン、長谷和幸さんがしてくださいました。長谷さんは荒木会長も一目置くほどマジックの知識が豊富なので、歴史的なことや、ポ イントなども説明しながら分かりやすく訳してくださいました。
 レクチャーが始まり、トランプを箱から出したベンが「ジョーカーは使いません」と言ってデックをたたくと、いきなり一組のトランプが消えてジョーカーだけになり、消えたトランプは箱に移動してしまいました。シンプルかつ巧妙なアイ ディアで、テクニックだけではなくてこういう手も使うのかと感心しました。
 レクチャーはコインとカードに分かれており、その中でもマジック編と、技を見せるフラリッシュ編に分かれていました。
 どれも見た人が思わず拍手したくなるような素晴らしいもので、ベンが、「見た目の割には、簡単にできます」というたびに、参加者から笑いが起こりました。簡単なわけないでしょ!という笑いです。
 ところが、ベンの言うとおりにやってみると、これまで敬遠していたものでも、できそうな手ごたえを感じることができたのです。例えば、片手でナックル カットを行い、一枚のカードを飛ばしてブーメランのようにキャッチする、というかっこいいフラリッシュや、表向きのカードを軽くなでるだけで変えてしま うカラーチェンジなど。
 実用的で、できたらかっこいいテクニックをたくさんレクチャーしてくださり、とても充実した内容でした。
 もっとも、カードを手の甲に乗せたり、コインを指先に乗せてバランスをとったり、コインを腕の上で転がしたりといったところでは、会場のあちこちで カードやコインが落ちて大変でしたが。
 前半は、「SHOWOFF」や「モダン・コインマジック」に収録されているものからのレクチャーでしたが、後半は新作DVD「HOTSHOT」から、 カードを変化させるカラーチェンジをいくつも解説してくれました。
 「HOTSHOT」は、ベンがカラーチェンジばかりを50種類以上も解説したDVDで す。マジックメーカー社長のロブ・スティフさんが、マジシャンの誰もが興味のあるテクニックは何か、と考えた結果、それはカラーチェンジだとひらめいた ことから生まれました。
 確かにカラーチェンジは人目を引くし、いつでもすぐに見せられるし、カード当てにも使えるし、たくさん知っておくと便利な武器に なるテクニックです。今回は「Winter Change」、「TeBe Change」、アードネスの連続変化など、マニア垂涎、憧れのカラーチェンジを覚えることができました。
 テーブルの上のカードに、扇型に広げたカードをかざすと変化する方法は、簡単にできて効果抜群です。
 今日のレクチャーでは、ただただ凄いな〜というものから、簡単にできるものまで程よくブレンドされていました。プリあら会員のために、難し過ぎず、実用的で、かつ凄そうなものをセレクトしてくれたのでしょう。
 今回のレクチャーの中から、一つでも二つでもマスターすれば、マジック仲間から一目置かれることは間違いありません(仲間にもよりますが・・)。マジックをやらない人に見せれば、これは相当凄いマジシャンだと思ってもらえそうです。
 エディ・レイさんの時もそうでしたが、こうして本人に教えてもらって実際にやってみると、難しい技も、正しく練習すればできるのだということが分かっ て、練習意欲が湧いてきます。残念ながら、翌日のプライベートレクチャーには参加できませんでしたが、来て良かったと思える実りの多いレクチャーでした。
1月18日(木) 19日(金)
佐原有紀
 昨日の【ベンサリナス ショー&レクチャー】の興奮が、まだ完全に抜け切れていない状態で、ベン・サリナスによる、10名限定【プライベートレクチャー】が行われた。
 僕は、会場に午後6:20頃に到着して「やたら早くついたなぁ〜(~o~)」と思っていたが、ロビーの椅子にはもうすでに、多くの参加者が腰掛けてい た。みんなやる気満々!ワクワク状態!
 さぁ7:00になり、プライベートレクチャーが始まった。皮切りよりベンの登場( ^)o(^ )。最初は、コインのマジックから始まり、カードのフラリッシュ、カラーチェンジと、テンポ良く次々に盛りだくさんのレクチャーが展開された。最初のコイン のマジック、僕はBenの隣で、詳しく教えていただいた(大感激\(^o^)/) そしてなんと言っても、カードのフラリッシュには、びっくり仰天!?
 今日レクチャーしていただいたカラーチェンジは、昨日の【ベンサリナス ショー&レクチャー】において、世界最初にプリあらで発売されたDVD『HOTSHOT』に収録されている。
 少し話は脱線するが・・・このDVDは、ベン・サリナス氏が50種類ものカラーチェンジを、2枚のDVDに分けて解説しているもので、僕も 購入しさっそく翌日見てみたが、プリあら価格で2000と数百円でこの内容は、す、すごい(゜o゜)。。。もはやありえないと言っても過言ではな く・・・皆さんもぜひ買った方が!(^^)!
 さてさて、そうこうしているうちに、時間は9時20分。あと10分でおしまいだ。「最後に、この2日間のレクチャーで、分からなかった点などがあれば・・・」と言うことで、昨日のコインのマジックをもう一度復習した。
 レクチャーの内容は全て終了し、プライベートレクチャーの受講者全員で記念撮影!
この2日間にわたる、素晴らしいレクチャーは幕を閉じた! 「いやぁ、なんとも早く感じた2日間だったことか。
 あぁ今度は、誰がプリあらに来るのかなぁ?
追伸/僕にとって、とても楽しく勉強になった2日間でした。Mr.Ben・長谷さん・会長・プリあらスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
1月18日(木) 19日(金) / ベン・サリナスのレクチャーに参加して
伊藤竜一
 本当に内容の濃い2日間でした。
 初日からハイレベルなフラリッシュ等に、果たしてついていけるのか? と内心ドキドキでした。中にはレクチャー通りにすんなりと出来てしまう会員の方も いたりして、改めてプリあら会員の皆様のレベルの高さにも驚きました!
 ベン・サリナス氏の人柄の滲み出た優しく丁寧なレクチャーとベテラン長谷和幸さんの的確かつ細かい通訳により、いつも自宅でひとりコツコツと地味に練習 している私にとっては本当に楽しくて身になり、改めて『マジックって、おもしろい!』と再確認できるレクチャー会となりました。
 特に、2日目の12名限定プライベートレクチャーで目の前で教わった『1円玉曲げ』と『フォーク曲げ〜サソリのオブジェ』のマジックは、私にとって一生 の宝物になりました!
 このような機会を与えて頂いた荒木会長、及び プリあら会、そして各関係者の皆様に感謝いたします。今後もこのようなレクチャー会の開催を強く希望致します!
 ありがとうございました!
<5日目>
 この日は、ベンとジェミーが東京の街をバックにプロモーション用のショットを撮りたいとのことで、下北沢と銀座へ行きました。通訳として、佐々木さん の娘さんの美穂里ちゃん(イギリスの大学を卒業されたので、英語がぺらぺらです!)に、特別に付き添ってもらいました。
 先ずは、若者が溢れる下北沢をブラブ ラ、、、ジェミーとベンがオモシロい看板やお店をみつけては、カメラを回します。「ここイイネ〜」と言って、ベンがカードのフラリッシュをはじめたの が、牛丼チェーン店の松屋の前だったり、ミリオンカードをかっこ良く演じている後ろには「ササニシキ」と大きな文字で書かれているシャッターがあったりと、、、私たち日本人からすると、まさかと思う場所で興奮している二人を見て、思わず笑ってしまいました。
 銀座に移ってからは、夜景をバックに4丁目の交差点でベンの最新DVD「HOTSHOT」をもってポーズをするベン。ジェミーの希望では、交差点のベンを上から撮りたいので、三越デパートの屋上に上りたい?と。屋上は無理無理、で、見上げると5階ならガラス越しに撮れそうな感じ。偵察に行くと、そこは超高級宝石売り場で、窓の横はローレックスのカウンター。
 目立っては行けないので、ジェミーと美穂里ちゃんが観光客を装い、窓越しにベンを撮影、その間、私と美保ちゃんと佐々木さんは、カモフラージュのため、高級宝石を見に来たお客さんに変身し、定員に質問をはじめる佐々木さん。でも、残念ながら、このショットは窓に反射物が写るという理由で、使えなかったそうです。
 一通り、撮影が終わってから、日本風の料理はあるし、ジェミーの好きなピザもあるということで居酒屋さんでの夕食になりました。夕食後、ベンとジェミーがテキーラが飲みたいというので、佐々木さんの提案で都々'sバーへレッツゴー!!
 ベンは、自分が演じるばかりだから人のを見るのは楽しいと、都々さんのマジックに大喜びでした★ 
<最終日>
 いよいよ、お別れです。美保ちゃんと二人で成田まで見送りにいきました。
 車の中で、会長がジェミーのことを褒めていたよ、と伝えると、とても喜んで「ARIGATO(ありがとう)」と会長に伝えてくれと言いました。このとき 「ジェミーは初めて日本語を話したね」とベンが言ってました。
 搭乗手続きのゲート前で最後の写真をとり、ベンとジェミーと抱擁です。感謝の言葉を述べましたが、なぜか涙で顔がグチャグチャに、、、ティッシュを差 し出してくれたベン、、、、ありがとう、、、ベン、ジェミー、本当にお世話になりました。またいつか、お会いできる日を楽しみにしています。I wish we will see you again!!
 いつも不思議に思います。海を越え、遠く離れているのに、ロブは会長のことを心から尊敬し、会長のため「プリあら」のために何かをすることをとても誇 りに思っています。ロブは、「会長のまわりには素敵な仲間がたくさんいる、みんなのために何でもやるから言ってくれ」と、いつもメールをくれます。自分も Mr. Arakiの仲間の一人で嬉しいと、、、。
 私の人生ではあり得ない楽しい6日間でした。こんな機会を与えてくださった会長に感謝してます。ありがとうございました(^^)

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